読書感想文② Cuckoo

『THE CUCKOO'S CALLING』 Robert Galbraith

これも借りた本。ロンドンが舞台の探偵小説で、作者のRobert GalbraithというのはJ.K. Rowlingペンネーム。
ひとつ前に読んだNishino~に比べると、文体とか単語が「生粋のネイティブスピーディーが書いてるってかんじ~!」という印象。だって「怒る」とかの表現でも、あぁ、そういう形容詞あったんだっていうのがいくつも出てきたし、慣用句みたいなものもよく使われてる。
恋人のうちを追い出されて仕事も火の車でお先真っ暗な私立探偵が主人公なんだけど、そこに雇われ秘書(派遣社員ってイギリスでもあるの?)が来て、一緒に有名モデルの自殺に関する再調査の依頼を進めていく、というのがあらすじ。ハリー・ポッター読んだ時にも苦労したんだけど、外国の登場人物の名前覚えるのって大変なのよね。次々出てきたら何がなんだかと思いながら必死に読み進めたのが前半。
真ん中あたりからどんどん状況を想像しやすくなって、さらに自殺したとされるモデルの住んでた豪邸マンションの警備員やらおかかえ運転手、彼女の実の母親の話す下町英語と主人公の話す綺麗(普通?)な英語の対比もおもしろくて。クライマックスはローリングならではのまさかの展開に思わずのめり込み、寝るのを忘れて最後まで読んでしまった。

そう、おもしろかったんです。はじめはそんなにだったんだけど(笑)。
ローリングの作品でいうと日本語に訳された法廷関係の小説がおもしろくなさすぎて、上下巻セットで買ったのに上巻の途中で読むのやめたのが記憶にあって(名前までは覚えていない)、そんなかんじかな~と思っていたけど、そんなことない!おもしろい! 当時の作品は翻訳がよくなかったのか、それとも本当に上巻の内容がつまんなさすぎたのか。読むの途中でやめるってのは覚えてるかぎりあれが初めてだったと思う。まぁハリー・ポッターシリーズの松岡さんの素晴らしすぎる翻訳に慣れていて、そのときにも期待してしまったのも理由のひとつかもしれないね。

おもしろかったと胸をはって言えるこのCuckooに関してちょっと余計なこと言うと、そもそもなんで依頼人は依頼しにきちゃったの?ってのと、いらん展開も多くない?とか思ったりした。英語だから理解しきれてなくて実は必要だったのをわかってないだけだったらごめんなさい(笑)。誰か訳して発売してくれたら読み直しますー!

でもこれを読んだおかげで、ハリー・ポッターも原文で読みたいなと挑戦心がむくむくと湧いてきました。おー!